【2025年版】窓の防犯対策ガイド|空き巣・闇バイト被害をなくす1階・出窓別おすすめ対策


お住まいの住宅付近で空き巣や闇バイトなどの被害が出ており、自宅の窓を対策したいと考えていないでしょうか?
結論として、防犯対策は、窓タイプに分けて取り組むのがおすすめです。
この記事では、窓の防犯対策について、窓タイプ別でおすすめの対策を紹介します。また、役立つ防犯グッズも紹介しているので、空き巣被害を避ける参考にしてみてください。
目次
1、なぜ窓が狙われる?空き巣・闇バイトの侵入手口
空き巣や闇バイトによる住宅侵入の大半は「窓」から始まります。なかでも、1階の掃き出し窓や出窓といった、物理的にアクセスしやすい場所は格好のターゲットになるのが特徴です。
警察庁が公開している「手口で見る侵入犯罪の脅威」によると、もっとも多いのが窓や玄関などの無締まり、次いでガラス破りが多い傾向にあります。(一戸建て・共同住宅どちらも)

出典:警察庁「手口で見る侵入犯罪の脅威」
施錠のし忘れはもちろん、防犯性能が低い窓であれば、わずか数十秒で破られてしまうケースも珍しくありません。特に最近は「闇バイト」と呼ばれるSNS経由の募集で、実行犯が素人でも侵入を試みることが増えているため、戸締りだけでは対策が難しくなってきています。
侵入手口一覧(こじ破り・焼き破り・突き破りなど)
空き巣が窓から侵入する際には、以下のような手口が使われます。
手口名 | 内容 | 防犯対策の要点 |
---|---|---|
こじ破り | サッシの隙間に工具を差し込み、クレセント錠を開ける | 補助錠の設置、二重ロック |
焼き破り | ライターやバーナーでガラスを炙り、穴を開けて解錠 | 防犯フィルムで耐熱性強化 |
突き破り | ガラスを鈍器で割って手を入れ、鍵を開ける | 飛散防止フィルム、面格子の設置 |
打ち破り | ハンマーなどで一気に窓を破壊する | 防犯ガラス、シャッター導入 |
特に「こじ破り」は窓の隙間にバールなどを差し込んで物理的に鍵を外す手法で、音も少なく、近隣にも気づかれにくいのが特徴です。

締まり金具は防犯ではない!空き巣の盲点を知ろう
多くの家庭では、「鍵を閉めているから安心」と考えがちですが、一般的なクレセント錠は「防犯性能を有していない」構造です。
そのため、空き巣にとっては「施錠=安心」な窓こそ、侵入しやすい盲点になっています。
2、窓タイプ別のおすすめ防犯対策
まず覚えておいてほしいのが、窓の防犯対策は「どのタイプの窓か」によって最適な方法が異なることです。
なぜなら、1階の掃き出し窓や腰高窓、出窓、マンションの高層階など、それぞれの位置・形状・外部からのアクセスしやすさによって、侵入リスクと対策が変わるためです。
ここでは代表的な窓タイプ別に、おすすめの防犯対策を具体的に解説します。

戸建て1階の掃き出し窓・腰高窓の防犯対策
1階部分にある掃き出し窓や腰高窓は、空き巣にとって最も狙いやすい侵入口です。植栽や塀で隠れている場合、周囲から見えにくく、犯行がバレにくい点に注意しなければなりません。それを踏まえて実施できるのが次のような防犯対策です。
- 【補助錠】
クレセント錠に加えて上下に補助錠を設置し、開閉を二重ロック - 【防犯フィルム】
ガラス破りに対抗するためのフィルムを窓一面に貼る - 【面格子】
物理的に侵入できないように外側に格子を設置(特に出入口が死角になっている場合) - 【センサーライト】
人の動きに反応して強い光を照射し、心理的抑止効果を得る - 【防犯砂利】
窓下に踏むと音の出る砂利を敷き、接近の音で家人が気づける環境を整備
侵入がばれにくい昼間の犯行でも窓をしっかりとガードしてくれます。特に、音が出る砂利やセンサーライトなどは、人の居場所を伝えやすいアイテムとして活用可能です。

出窓・小窓の防犯対策
出窓や小窓は「開口部が小さいから大丈夫」と油断されがちですが、実際には格好の侵入口となります。特にトイレや浴室の窓は、ガラスが薄く、外からの視認性も低いため注意が必要です。それを踏まえて導入しやすいのが次の防犯対策となります。
- 【内開き窓用補助鍵】
クレセント錠とは別に、横開きや内開きにも対応した鍵を取り付け - 【強化ガラスへの交換】
標準的なガラスよりも破壊に時間がかかるため抑止効果が高い - 【小型の面格子】
外側に格子を設け、こじ破りや突き破りの物理的リスクを下げる
出窓などは開口部が小さくても、侵入口として狙われやすいため、上記のような防犯対策を何重にも実施しておくのが安心です。
マンション・2階窓向けの防犯対策
「高層階だから安心」と思われがちなマンションですが、近年では非常階段や排水パイプを伝って2階や3階に侵入するケースも見られます。ベランダからの侵入も少なくないため、戸建て同様に次のような防犯対策が必要です。
- 【防犯フィルム】
焼き破り・突き破り対策として必須 - 【外からの視線対策】
ミラー加工やカーテンを併用して室内が見えにくい工夫を - 【センサーアラーム】
窓の開閉や衝撃を感知して音を鳴らすアラームで侵入を検知 - 【ベランダ面格子】
手すりや腰高窓に取り付け可能な格子タイプもおすすめ
警察庁が公開している「共同住宅に係る防犯上の留意事項」という資料でも、上記のような対策が必要であると説明されています。マンション入り口の監視カメラだけでは防げないケースもあるので、各個人でも万全の準備をしておくのが安心です。

3、すぐに用意できる防犯グッズ5選
「工事まではできないけど、今すぐ何か対策したい」という方におすすめなのが、簡単に導入できる市販の防犯グッズです。最近ではホームセンターやネット通販でも手軽に入手でき、効果の高い製品も多数登場しています。
ここでは、窓の防犯に特化した実用性の高いグッズを5つに厳選して紹介します。
窓用の防犯フィルム|衝撃による窓割れを防止
防犯フィルムは、ガラスの内側に貼ることで「突き破り」「焼き破り」などの破壊行為を大幅に遅らせる効果があります。空き巣にとって「侵入までに時間がかかる窓」は敬遠されるため、防犯フィルムが有効です。
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
リンテック 防災フィルム50 | JIS規格適合・飛散防止・高耐久性 | 約2,200円 (92cm×185cm) |
3M ウインドウフィルム 防犯シリーズ | 紫外線99%カット・貫通耐性◎ | 要見積もり (101.6cm×20,000cm~) |
なお、製品を選ぶ際には、国にも認められているJIS規格(CPマーク)対応品を選ぶと安心できます。また、ガラス飛散防止だけでなく、紫外線カット機能も兼ねたものを選んでおけば、日常使いのついでとして購入しやすくなるでしょう。

補助錠・窓鍵|こじ開けを防止
補助錠(サブロック)は、クレセント錠に加えて「第二の鍵」を設けるアイテムです。上下や側面にロックポイントを増やすことで、こじ開け手口に対して強力な防御となります。
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
窓用補助錠 | 上枠・下枠兼用、工具不要で取り付け簡単 | 約1,000円 |
リクシル トステム カーロックR | 内側からロック | 約1,800円 |
なお、製品選びでは次のポイントに留意しましょう。
- 両面テープ・ネジ式など施工方式が選べる
- 内開き・外開き・引き違い窓用など種類が豊富である
- 施錠状況が色で見えるタイプは、施錠忘れも防止できる
手軽に後付けできる製品なら、DIYの知識がない初心者でもすぐに窓の防犯対策をスタートできます。

窓用の防犯アラーム・センサーライト|侵入を警告
センサー付きの防犯アラームは、窓の開閉やガラスの衝撃を感知して大音量のアラームを鳴らしてくれる便利なアイテムです。空き巣の心理的抑止と即時警告が可能になります。
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
SwitchBot 開閉センサー | アプリ連携・電池式・工事不要 | 約3,000円 |
ヤザワ 窓・ドア用ミニアラーム | マグネットセンサー式・貼るだけ設置 | 約980円 |
たとえば、SwitchBotが提供している「SwitchBot 開閉センサー」は、窓の開閉をスマートフォンなどに自動で通知してくれる便利な防犯グッズです。窓が開けられたらすぐに通知が届くため、侵入に気が付きやすいほか、侵入者に見つからずに脱出しやすくなります。
屋外カメラ(人感センサー付き)|侵入を抑止・通知
屋外カメラは「録画する」だけでなく、「見られている」と意識させることで犯行を未然に防ぐ抑止力もあります。近年ではスマートカメラの性能が向上し、AI検知やスマホ連携も一般化しているのが特徴です。
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
SwitchBot 屋外カメラ 3MP | スマホ通知・人感センサー付き | 約13,000円 |
TP-Link Tapo C310 | 高画質・防水・夜間対応 | 約6,000円 |
複数ある製品のなかでも、SwitchBotが提供している「SwitchBot 屋外カメラ3MP」は、建物屋外の様子を24時間365日監視し続けるほか、人感センサーが検知した情報をスマートフォンに自動通知してくれます。
防犯対策用の助成金にも対応しており、費用を抑えながら導入しやすいアイテムですので、屋外の防犯対策として敷地全体を見渡せる台数を準備してみてはいかがでしょうか。
防犯対策助成金について詳しく知りたい方はこちら
面格子・格子&ガラスの併用|物理的防御として
もっともシンプルで、かつ効果が高いのが「物理的に侵入できない環境」をつくることです。面格子は外からの侵入を物理的に防ぐため、出窓や浴室の小窓などの防犯性を高められます。
商品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
YKK AP 窓格子 多機能ルーバー | 防犯+目隠し両立・通風対応 | 要見積もり |
ナカムラ NB面格子 | アルミ製・メンテナンス可 | 要見積もり |
なお、面格子をDIYで設置する際には、避難経路の確保や建築基準法(開口部1/20以上)に反しないよう、注意して設置する必要があります。
4、【DIY vs 施工業者】窓の防犯対策はどっちがいい?
窓の防犯対策を検討する際、「自分でできるDIYで済ませるべきか?」「プロに依頼するべきか?」と悩む方も多いでしょう。結論として「目的と対策内容に応じた使い分け」するのが合理的です。
以下に、DIYと施工業者による防犯対策の違いを整理しました。
項目 | DIY | 施工業者 |
---|---|---|
費用 | 安価(1,000〜5,000円程度) | 高額(1万円〜数十万円) |
作業の難易度 | 製品によっては簡単(貼る・置くだけ) | 専門工具・施工知識が必要 |
効果・信頼性 | 製品に依存。正しく施工しないと低下 | 製品選定から施工まで一貫対応で高精度 |
賃貸での制約 | 原状回復可能な製品ならOK | 原則NG(管理会社の許可が必要) |
設置保証・保守対応 | 基本なし | 保証・メンテナンス対応あり |
上表より、手軽に窓の防犯対策を始めたい人や、大がかりな工事ができない物件の場合などには、DIYによる対策がおすすめです。一方で、本格的に侵入を防ぐ対策を講じたい人、一戸建てなど外出時の無防備さが高まりやすい物件にお住まいの人などは、業者に依頼して対策するのが良いでしょう。

5、窓の防犯対策についてよくある質問【FAQ】
窓の防犯グッズはニトリやホームセンターで購入できる?
ニトリやカインズなどのホームセンターで、補助錠・防犯フィルム・アラームなどの簡易防犯グッズが手軽に購入できます。多くは工具不要で取り付け可能なタイプが揃っており、DIY初心者でも使いやすい商品が中心です。
窓の防犯対策は補助錠と窓鍵のどちらを優先すべき?
基本のクレセント錠は防犯性が低いため、補助錠の設置を優先するのが効果的です。補助錠により開閉ポイントが増えることで、空き巣がこじ開けに時間を要するようになります。上下2か所への設置で、侵入リスクは大幅に低下します。
窓の防犯はアラームだけで大丈夫?
アラームは侵入を警告する手段として有効ですが、単体では不十分です。窓ガラスの破壊やこじ開けを物理的に防ぐ効果はないため、防犯フィルムや補助錠との併用が推奨されます。「侵入に時間をかけさせる対策」との組み合わせが重要です。
6、最後に
空き巣や闇バイト被害が社会問題となるなか、窓の防犯対策は“今すぐできる暮らしの守り”です。侵入の約半数が「窓」からであることを踏まえれば、対策を後回しにすることはリスクの放置とも言えます。
この記事では、窓の種類ごとの防犯方法、すぐに取り入れられる防犯グッズ、そしてDIYと業者施工の違いまで幅広く紹介しました。防犯の基本は「侵入に時間をかけさせ、諦めさせること」ですので、今日できる対策から少しずつ始めて、大切な住まいや家族を守っていきましょう。