【2025年最新版】エアコンの設定温度は何度が正解?夏・冬の快適さと電気代を両立するコツ


夏場(冬場)のエアコン設定温度は、何度が理想なのだろうと悩んでいませんか?
設定温度を間違えてしまうと電気代が上がるほか、室内空調の快適さを失ってしまいます。
そこでこの記事では、夏場・冬場に最適なエアコンの設定温度について紹介します。また、電気代の節約につながる設定や快適さを維持し続ける対策も紹介しているので、参考にしてみてください。
目次
1、エアコンの設定温度は何度が正解?
エアコンの設定温度は、夏と冬によって適切な設定温度が異なります。
まずは、季節ごとの目安温度とその理由を詳しくまとめました。
夏のエアコンは26〜28度が目安
夏の冷房は26〜28度が適温とされています。
たとえば、環境省が公開している「適切な室温管理について」「家庭部門のCO2排出実態統計調査」といったページには、28度を目安に挙げられていました。ただし、エアコンを利用する環境によっては、28度でも快適だと感じにくいケースもあるようです。
よって夏のエアコンはひとつの目安として26~28度とし、それでも不快感を覚える場合には、温度を下げて調整することをおすすめします。
冬のエアコンは20〜22度が平均
冬の暖房は20~22度が適温とされています。
これは環境省の「家庭部門のCO2排出実態統計調査」というページに目安が公開されており、国内全体の統計情報から20~22度で設定している家庭が多い(全体の40%程度)と判明したことから設けられた目安基準です。
長時間利用する冬場のエアコンですが、目安の設定を把握しておけば、快適さや省エネ、健康をトータル的に維持できます。


2、【よくある快適さの誤解】設定温度と実際の室温の差に注意
エアコンの設定温度を「快適に過ごすための基準」と考える方は多いですが、設定温度と実際の室温はイコールではありません。
この誤解のせいで「設定どおりなのに暑い(寒い)」と感じるケースもあるため、ここでは、体感ズレが起きる原因と対策をわかりやすく解説します。
「エアコンの設定温度=部屋の温度」ではない
まず前提として、設定温度はあくまでエアコンの吹き出し温度や制御基準であり、室内の実測温度ではないことを理解しましょう。一例ですが、室内環境によっては次のズレが起きる場合があります。
設定温度 | 室内中央の実測温度 | 床付近の温度 |
---|---|---|
26℃(冷房) | 約27〜28℃ | 約 30~32℃ |
22℃(暖房) | 約21〜23℃ | 約18〜20℃ |
特に冬場は、暖かい空気が天井付近に溜まり、足元が冷えやすくなるという性質があります。逆に冷房時は、冷気が下にたまりがちで、温度ムラが生じやすいため、エアコンは実際の部屋の温度を考慮した設定温度にするのが理想です。
エアコン設定が適温でも暑い・寒いと感じる原因は?
「28度にしても暑い」「22度でも寒い」といった体感のズレには、次のような共通要因があります。
- 風の向きが偏っている
- 直射日光や窓の断熱性が低い
- 湿度が高すぎる or 低すぎる
- 衣類が季節に合っていない
- 部屋の広さに対してエアコンの能力が不足している
建物自体の性能や、部屋の間取り、そこで生活する人の状況などで暑さや寒さが変化します。快適なエアコン設定温度を見つけたい方は、自宅での生活状況なども踏まえて温度を設定する必要があります。


3、【1℃でここまで変わる】設定温度と電気代の関係を徹底比較
エアコンの設定温度をたった1℃上下するだけで、電気代が大きく変動することをご存じでしょうか。
温度の設定は快適さだけでなく、家計にも直結します。ここでは、冷房・暖房それぞれにおける「1℃の違い」がどれほど電気代に影響するのか、具体的なシミュレーションを解説します。
設定温度が1℃違うと電気代は年間でどれくらい変わる?
エアコンの消費電力は、1℃の設定温度差で約10%変わると言われています。(冷房時約13%、暖房時約10%)
これは環境省や電力会社でも試算されている数値です。たとえば、次の料金や電力消費の条件だった場合、毎月1,000円以上(年間12,000円以上)の費用が変化します。
【シミュレーションの条件】
- 冷房:1日9時間×90日間使用
- 暖房:1日8時間×120日間使用
- エアコン消費電力:900W
- 電気料金単価:31円/kWh(2025年平均)
出典:全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」
用途 | 設定温度 | 年間電気代(目安) | 備考 |
---|---|---|---|
冷房 | 27℃ | 約7,533円 | 基準値 |
冷房 | 26℃(-1℃) | 約8,286円 | +約10%増加 |
暖房 | 21℃ | 約10,713円 | 基準値 |
暖房 | 22℃(+1℃) | 約11,784円 | +約10%増加 |
「どうせならもっと涼しく(暖かく)しよう」と、適正温度から外れてしまうと、さらに電気代が増えてしまう点に注意しなければなりません。
24度・25度・26度の設定別・電気代シミュレーション
冬場はエアコンを使わずとも過ごせる方法が複数ありますが、夏場は熱中症のリスクがあるため、エアコンの使用が必須です。そこで、より詳しい温度設定の目安として、前述した条件をベースに、追加のシミュレーションをまとめました。
なお以下の表では26℃を金額の基準としています。
設定温度 | 1日あたり電気代 (目安) | 90日合計
(夏季) | 年間節約額
(26℃基準) | 備考 |
---|---|---|---|---|
24℃ | 約122円 | 約10,980円 | -1,800円 (※割高) | 快適だが高コスト |
25℃ | 約113円 | 約10,170円 | -990円 (※やや割高) | 快適性と省エネの中間 |
26℃ | 約102円 | 約9,180円 | 基準 | 推奨バランス温度 |
27℃ | 約92円 | 約8,280円 | +900円 (※節約) | 十分な涼しさと節電 |
28℃ | 約83円 | 約7,470円 | +1,710円 (※最大節約) | 環境省推奨設定 |
設定温度 | 1日あたり電気代 (目安) | 90日合計
(夏季) | 年間節約額
(26℃基準) | 備考 |
---|---|---|---|---|
24℃ | 約122円 | 約10,980円 | -1,800円
(※割高) | 快適だが高コスト |
25℃ | 約113円 | 約10,170円 | -990円 (※やや割高) | 快適性と省エネの中間 |
26℃ | 約102円 | 約9,180円 | 基準 | 推奨バランス温度 |
27℃ | 約92円 | 約8,280円 | +900円
(※節約) | 十分な涼しさと節電 |
28℃ | 約83円 | 約7,470円 | +1,710円
(※最大節約) | 環境省推奨設定 |
このように「26~28℃設定」は、エアコンの電気代を最小限に抑えることが可能です。また同時に、健康リスクも低減できる選択肢として優れています。


4、【節電×快適の両立】季節ごとの最適なエアコン活用術
季節によっては、エアコンの設定温度だけでは、十分な快適さや節電効果を得られないことがあるため、冷房・暖房それぞれに合った使い方の工夫が欠かせません。
本項では、夏・冬それぞれの最適な設定方法や周辺機器の活用法を、夏場・冬場に分けて詳しく解説します。
夏のおすすめエアコン設定と工夫(冷房と除湿の使い分け)
夏場のエアコンは、冷房運転だけでなく、「除湿(ドライ)」モードをうまく使うことで、湿度調整による体感温度の低下が期待できます。以下に冷房と除湿の違いをまとめました。
冷房 | 除湿(ドライ) | |
---|---|---|
主な機能 | 室温を下げる | 湿度を下げる |
電力使用量 | やや多い | 少なめ(除湿方式による) |
体感効果 | 涼しくなる | さらっと涼しい |
向いている時期 | 真夏 | 梅雨〜初夏、夜間 |
まず、エアコン起動時は強風モードで一気に冷やし、室温が下がったら自動運転or弱風に切替るといった使い方で、冷房を効率的に利用できます。
対して、除湿モードは寝る前・湿度60%以上のときに活用したり、サーキュレーターを上向きに設置して天井の熱気を外に排出したりするといった工夫が、部屋の快適さを向上してくれます。
冬のおすすめエアコン設定と工夫(加湿・風向・着衣での調整)
冬場は、乾燥と足元の冷え対策が肝心です。エアコンだけに頼らず、次のような加湿器や着衣の工夫で快適さと節電を両立させましょう。
- 風向きを下向きにして足元まで暖気を届ける
- 加湿器を併用し、湿度を50〜60%にキープする(湿度が高いと暖かく感じる)
- 厚手のカーテンや断熱シートで冷気を遮断する
- 着る暖房グッズ(電熱ベスト・裏起毛インナー)もおすすめ
服を重ね着するだけで、体感温度を1〜2℃ほど上げられます。電気代を節約したいという方は、まず着用している衣類を見直すのが節約の第一歩です。


5、エアコン設定の調整はSwitchBotで対策しよう
エアコンの設定温度や運転モードをこまめに手動で調整するのは意外と手間がかかるものです。特に、外出先や就寝中など、「今ちょっと変えたい」ができない場面も多くあります。
そんな悩みを解決してくれるのが、スマート家電を自由に制御できる「SwitchBotシリーズ」です。
ここでは、エアコン管理に便利な2つの製品とその活用方法を具体例付きでご紹介します。
エアコン運転・温度設定をハブで自動管理
「エアコンを常に適温に保ちたい」「気温に合わせてON/OFFや強弱を自動で切り替えたい」という方は、SwitchBotの「ハブ3」を導入するのがおすすめです。
ハブ3では、Wi-Fi、Bluetoothを通じて室内にある家電製品を手軽に制御できます。また、温湿度計も搭載されているほか、エアコンなどの起動条件・温度調整条件を設定することも可能です。そのため、ハブ3ひとつで次のような使い方に対応できます。
- 室温が26~28度よりも暑くなったらエアコンを起動する(温度を下げる)
- 湿度が60%を超えたら除湿に切り替える
- 朝〇〇時に自動でエアコンを起動する
上記のルールはSwitchBotアプリを使って自由にカスタマイズできます。エアコン操作も遠隔でアプリから行えるようになるため、エアコンを快適に使いたい人や子育てやペットを飼っていて、常に快適な温度を保つ必要があるという方などにおすすめです。
サーキュレーター連動で広い範囲に空調効果を届ける
前述したエアコンの自動化に合わせて、空調の効率化を図りたい人におすすめなのがSwitchBotの「スマートサーキュレーター」です。
コードレスで持ち運びが便利なことはもちろん、ハブ3と連動させることにより、サーキュレーターの起動・風速調整も自動化できます。たとえば、次のような使い方をすぐに実現可能です。
- エアコンの起動に合わせてサーキュレーターを起動する
- 湿度が高いときはサーキュレーターの風速を上げる
部屋の空気を循環させることによって、暖かい空気が天井に溜まりにくく(冷たい空気が床に溜まりにくく)なります。エアコン単体よりも室温を快適に維持しやすいため「エアコンだけだとうまく部屋が冷えない(温まらない)」「エアコンから離れた場所はすぐに暑くなる(寒くなる)」とお悩みの方などにおすすめです。
6、最後に
エアコンの設定温度は、ただ快適に過ごすだけでなく、電気代や健康にも大きく関わる重要なポイントです。
本記事で紹介したように、夏は26〜28℃、冬は20〜22℃を目安にしながら、湿度調整・サーキュレーター・スマート家電などを組み合わせることで、より効率的な運用が可能になります。
地球温暖化対策や家庭のエネルギーコスト削減が求められる今、エアコンの賢い使い方は「未来の暮らしのスタンダード」です。家計の節約にもつながるため、ぜひエアコンの温度対策をスタートしてみてください。